VWのup!に乗った

 普段はGolfに乗ってるけど、車検の代車でup!がきて、ここ数日乗っている。

 色々と比べてしまうわけで、ついでと言ってはなんだけれど、up!のインプレッションをまとめとこうと思う。

 

よかったところ

  1. 燃費がいい。街乗りと田舎道の半々を走ってて大体24km/Lくらい。悪くはない。ただ、ハイオク使って筒内圧上げて燃費良くしているんだから当たり前でしょという感じもする。
  2. 吹け上がりも割といい。スタートダッシュは5ナンバーの小さい車の中ではここ最近の車の中では割とダントツだと思う。ただ、これもハイオク使って(ry
  3. 小さそうに見えるけど大人4人乗りでもあまり狭さを感じない。
  4. 剛性が高いので、それに伴ってか、高速安定性がすごい。この辺はよくできた欧州の車といった感じである。
  5. 見た目は割と洗練されていると思う。

 

あまりよくなかったところ

  1. 変速のショックが大きくて車酔いする。これは色んなところで書かれてて、本当にクソ。ただ、マニュアルモードで運転すると凄い良いらしいので、明日から試そうと思う。
  2. 上記に関連して、この車の狙ってるところは少なくとも日本市場ではちょっとしたお金に余裕のある家の女の子とかだと思うのだけれど、そう言う人たちがマニュアルっぽい変速をするかと言うと、多分しない。どれだけターゲットを絞り切れてるのかよく分からない。欧州であったり、中国とかなら割と女性でもこう言うメカメカした操作はしそうなので、そう言う地域ではいいのかもしれない。
  3. ライトが自動点灯しない。コストダウンのためだと思う。
  4. パワーウィンドが運転席と助手席しかない。コストダウン(ry
  5. サイドミラーは車の外から手で畳まないとたためない。コストダウン(ry
  6. 内装が安っちい。コストダウン(ry
  7. シートが安っちくて、自分の好きなポジションまでシートを倒せない。コストダウン(ry
  8. シートが安っちくて腰が痛くなる。Golfのシートはすごい自分の体にフィットして、そのためにGolfを買ったようなものだから、凄く目立つ。
  9. 高速安定性はあるけど、重心が若干高いので、コーナーで振られる感じがする。
  10. アイドリングストップ機能がない。

こうまとめると、不満な点がかなり目立って、特に変速のショックが半端ない。いかにGolfがよく考えて作られた車かが良くわかる。ただ、まあ、走りはいいと思います。ただ、走りがいいからと言って、このサイズの車に日本の消費者が走りを求めているかと言うとそういうことは多分ない。だらか、ハイオクを使うことと合わせてどこまで日本市場に受け入れられるかは凄く微妙。もしかしたら日本で売ってないVWのPassatの方がup!よりは評判がいいんじゃないかというくらい日本の市場にフィットしないと思う。このサイズだとコンペティターはFitとかVitzとかSwiftとかその辺だと思うのだけれど、日本の消費者だったら、このサイズの車なら間違いなく国産車を選ぶのだろうなあ。まあVW好きな人は好きだから一部の愛好家は使うのかもしれないけれど。と言いつつ、最近街でよく見るんだよなあ。

 

追記:今日はマニュアルモードで乗ってみた

 今日はオートマモードでなくて、マニュアルモードで乗ってみた。そうしたら、割とクラッチ操作のないマニュアル車みたいな乗り心地だった。これは割と悪くないと思う。マニュアル車に乗ったことがあるなら、こっちの方がいいだろうなあ。

 ただ、オートマしか乗ったことないと、これの操作はちょっと勘が掴みにくいかもしれない。

El Capitanをクリーンインストールする

 まだMacBookProなんて使ってるんですが、OSのアップグレードを繰り返していると、氏ぬほど重くなってきたので、いっそのことということで、OSをクリーンインストールしました。なんかここ最近はスマホとかクラウドなんていうものが流行ってて、もう昔気質の流儀は通じなくなりつつあって、時代は変わるものだなあと思います。時代は変わるものだなあと感じるのは、子供がいて、子供の手前自分は年をとったことになってないといけないから時代が変わったと感じるのかもしれません。

 ともあれ、もう結婚する前に買ったパソコンなので、だいぶ古いですが、当時はかなり大枚叩いて色々とアップグレードしたパソコンなので、今頃売ってるMacBookよりか若干スペックが高い程度です。Mooreの法則ももうあまり成り立たない領域に入ってきているのでしょうか。

 そんなことはどうでもよくて、OSクリーンインストール自体はググれば出てくるので、その通りにしました。つまりどういうことかというと、普通にOSをEl Capitanにアップグレードして、バックアップを取ってから、Command+R+起動ボタンで起動して、一度ディスクユーティリティで起動ディスクを削除してから、OSを再インストールしました。これ自体はAppleのサポートページに懇切丁寧に書いてありますし、いろんな人がインターネッツで説明してくれています。便利な世の中です。

 

 そうしてまあまあ軽くなったわけですが、なんかマウスホイールを回してもスクロールする方向が逆だし、Command+Spaceでことえりの入力切り替えができなかったり、カナ入力すると勝手に変換候補を挙げてきて少しウザかったりでちょっと手間取っています。他にも色々あるけど、一番ビビってるのがことえりの入力切替に困惑しています。

 それはそれとして、例によってEmacs入れたり、gcc入れたり、TeXyaTeX入れたりしないといけないんですが、macportとかfinkとかそういう時代じゃないみたいですね。Homebrewって言うんですかね?知りませんでした。って言うか知らない。とりあえず奥村先生のホームページを見ながらやることにします。

 しかし昔はこの手のパソコンに色んなソフトを入れたりして、環境を整えるのが楽しかったものですが、最近は自分の時間が限られていることもあり、あまり楽しい作業ではなくなってきてしまいました。

奥村先生のmacOSのページ

https://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/macosx/

 

北朝鮮のミサイルの向かう先

 以前フィリピンを訪問していたときに、北朝鮮日本海に向けてミサイルを撃って、そのニュースを聞いたフィリピン人がミサイルが怖いとか、北朝鮮はけしからん国だとかいうようなことを言っていた。日本人からするとフィリピンは北朝鮮からそれなりに離れているので、まずミサイルの射程外だろうという先入観があるので、彼らが来たのミサイルを恐れるというのは自大過ぎるものだなあと思ったりもした。でもよく考えると、フィリピンは台湾のすぐ先だし、ルソン島くらいまでは北朝鮮のミサイルは到達するので、射程範囲内にあるのだった。だから彼らがミサイルが来るかもと恐れるのはそれはそれで現実的なリスクではある。でも、やはり日本人からすると北朝鮮がフィリピンに向けてミサイルを撃つ理由なんて全然ないから、心配しなくてもいいんじゃないかと言おうと思ったけど、そうすると彼らのプライドを傷つけそうだからそうは言わなかった。

 ではなぜ北朝鮮がフィリピンにミサイルを撃たないと日本人が思うかというと、フィリピンと北朝鮮が利害関係があるようにも思えないし、お世辞にもフィリピンから各種援助を引き出すのも難しいだろうから、脅して金を取る線もないなと思うからである。

 

 翻って、我が国では自分のところにミサイルが飛んで来ると思ってる人がそれなりにいる。

 何故か?

 ミサイルを撃つぞと言って脅すのはそれなりにカツアゲには効くやり方ではあると思うけど、じゃあ実際にミサイルを撃つとなると、その瞬間に建前上は北朝鮮は日本とアメリカともしかしたら韓国を敵に回すことになり、勝ち目のない戦いにもつれ込むことになる。そういう選択肢を選ぶことが合理的かというと、そういうことは決してない。だから、北朝鮮のミサイルのうちいくつかは日本の方向に向かって展示されているのだと思う。

 じゃあ北朝鮮は誰に向かってミサイルを打とうとしているのか。そもそも何のためにミサイルを開発したのか。この2つが疑問だ。

 

 北朝鮮は半島国家であるから、地政学的には半島国家は陸軍と海軍の両方に金をかけないといけないので、単独での存立は難しく、海洋国家か大陸国家と同盟を結ぶ必要がある。そうでない場合は何か致命的な戦術がないといけない。

 韓国は伝統的に大陸国家と手を結んでいたが、明治以降はどうやら海洋国家の日本と緩く同盟関係にある。

 では北朝鮮はどうかというと、ソ連があるときはソ連と同盟関係にあったが、もうソ連はなく、冷戦構造の終焉がいよいよ露わになったあたりから核開発に手を染め始めたので、つまり致命的な戦術を手にして単独で存立することを選んだ。と思う。だから中国との「血の同盟」はあると思われていた方が便利だから否定しないという程度に利用している。のだと思う。

 あと、ちなみに人数だけで言えば、北朝鮮の方が韓国よりも兵力は大きい。

2 軍事

(1)基本政策
 北朝鮮の兵力は100万人を超えるとされ,その約3分の2を軍事境界線から100キロメートル以内に配置(米韓両軍の地上兵力は60万人弱)。北朝鮮は,兵器の近代化の遅れを補完する等の理由から,大量破壊兵器,ミサイルの開発・配備等を進めている。
(中略)
(4)兵力
 陸軍102万,海軍6万,空軍11万(ミリタリーバランス2014推定値)
(5)核・ミサイル問題
 2006年10月,2009年5月,2013年2月に核実験を実施し,2012年4月に改訂された憲法には,自らが「核保有国」であることが明記された。また,2006年7月,2009年4月,2012年4月及び12月,2014年3月,6月,及び7月並びに2015年3月など,弾道ミサイル発射も繰り返し実施してきており,依然として核・ミサイル開発に力を入れているものとみられる。

 北朝鮮基礎データ | 外務省

 

 そういうことで、北朝鮮のミサイルというのはただのこけおどしなのだと思うのが妥当な線である。ということで、北朝鮮は誰にでも等しくミサイルを撃つ可能性があり、少なくともフィリピンの方まで届く。ということは、中国のほぼ全土と、ロシアの極東、台湾、韓国、日本、フィリピンの一部、ベトナムの一部までが北朝鮮の脅しが効くか、あるいは本当にミサイルを打ち込める範囲になる。

これまた思わずうなずきたくなる理屈だが、現実はというと(1)北朝鮮は北京を射程に収める核ミサイルを保有している、(2)北朝鮮は地域の混乱要因であり、中国は戦争に巻き込まれかねない、という二重の意味で中国にとってマイナスだ。緩衝地帯どころか、中国の身を危うくしかねない火薬庫というわけだ。

www.newsweekjapan.jp

 

 

 そういうことで、北朝鮮のミサイルは日本を向いていると日本人は思ってるかもしれないけど、別に日本を向いているだけである。フィリピンの方も向いているかもしれないし、韓国の方も向いているかもしれない。みんな等しく標的になる可能性がある。

 では、標的になりたくないとか、または特にどこを狙うわけでもない抑止力としてのミサイルをド貧乏人が持ってたとして、それをどうにかしようとしたときに、例えばお金を払うから中国に向けて撃ってくれとか、ロシアに向けて撃ってくれと日本からオファーすることも有り得なくない話なのである。実際にみんなが意外に思うくらいに最近北朝鮮と中国が仲が悪く、実は戦力だけで言えば北朝鮮はそれなりに強い。もしかしたらいい勝負をするかもしれず、そうなると中国は大混乱に陥るわけで、中国に迷惑を被っている諸国はそれなりに感謝をすることになる。そういう経緯を経て、もしかしたら北朝鮮は親米、親日政権として生まれ変わる日が来るのかもしれない。

新入社員に伝える予定のこと

 今年も私の部署に新入社員が来まして、何をいうべきかって、まあ以下のようなことを例年通り言おうかなあと思ってる。去年とか一昨年に比べると大分マイルドになったと自分でも思う。

  1. うちの会社に来てくれてありがとう。あなたが就職試験を受けなかった会社はあなたに選ばれなかった会社です。
  2. 早速だけど、会社を辞めるときの手続き、作法その他。大体新卒で入って数年で半分くらいいなくなる。
  3. 有給休暇の制度について。休みたいときに休む権利があること。ただ、可能な限り仕事の都合を事前につけておいてほしいこと。
  4. 最初のうちは何はなくともメモを取る習慣をつけてほしいこと。記録を取ることはひいては言った言わないの話になったときに自分を守ることになること。
  5. 当面は定時で帰って、会社に来る習慣をつけてほしいこと。

あと追加があれば随時足してこうかな。

半島有事なんていうものがあるのかということ

 ここ数日北朝鮮が色々と色々なことをしているけど、本当に半島有事なんていうことが起こるのか。起こることはないということについて、昔は日本がアメリカと戦争するメリットはないから日本が戦争に進むことはないだろうと言っていたけど、そうではなかったから、やはり今回も何かあるという人がいるけれど、それはどうも違って、昔のケースではアメリカは日本を仮想敵としていて、第一次世界大戦の末獲得した日本の島嶼部を少しずつ侵食して、いずれフィリピンまで至るべきなんていうことを海兵隊の人が書いていたりして、それはどっちが最初の一発を殴ったかというだけのことである。想定外だったのは山本五十六がフィリピンではなくハワイを叩きにいったことであり、それ以外は概ね彼らの想定の範囲内でことが進んだはずである。何しろ奴らの目的は日本をソ連から引き剥がすことだったんだから、大成功だった。おめでとうございます。ルーズベルトよ世界を返せと言いたい。

 それはそれとして、今の状況といえば、北朝鮮がやきもきしていて、世界の中ではどうも北朝鮮のお守りということになっている中国に対して、なんとかして出来の悪い弟の始末をつけろとアメリカと日本が言っているという状況である。ここでの問題は、

  1. 北朝鮮は何が問題でやきもきしているのか。北朝鮮は核ミサイルと言われているものをチラつかせて何を手に入れたいのか。食料と燃料なのか。それとも武力で国境線を変更しようとしているのか。まあ国境線を変えようとして、実際に変わるのは中国との国境か、ロシアとの国境か、韓国との国境である。そもそもミサイルを日本とかアメリカに打ち込んで何か得られるものがあるかというと、多分ない。
  2. 何か目的があって国外に打って出るとして、北朝鮮が戦いを挑んで分がありそうなところはどこなのか。アメリカ以外の日本、韓国、中国、ロシアに対しては案外局所戦ではうまくやるんじゃないだろうか。
  3. 実はみんな北朝鮮を叩いているように見えるけど、それは実はただの藁人形であって、北朝鮮をうまく制御できない中国を追い詰めようとしているのではないか。
  4. 北朝鮮が飛んで一番困ることは何かというと、北朝鮮のど貧乏な貧民が陸伝いに国内に侵入してくる、いわば貧民風船爆弾であり、EU諸国がシリア問題で受けたアレである。あれはアメリカのEUに対する嫌がらせだと思っている。ちなみにど貧民も行く先は選びたいもので、先進国に行きたがるし、先進国はど貧民の難民が来るのは御免である。そういう意味で今それが一番困るのは韓国と中国ではないだろうか。日本は幸い海で隔てられているから貧民風船爆弾は飛んでこない。
  5. 北朝鮮から核兵器が飛んでくるって、なんのためにイージス艦買ったと思ってるんだ。

こう考えると、北朝鮮が破綻して一番ダメージを受けるのは実は中国と韓国な気がする。ちなみに、一番ダメージを与えやすいのも韓国と中国。だから、韓国も中国もどちらも今は日本よりも大分焦ってるのではないだろうか。

 そういうことで、アメリカが北朝鮮に言いがかりをつけて崩壊させたとして、貧民風船爆弾を中国と韓国にバラまくことができるわけだから、やはりこれは中国に北朝鮮をなんとかしろとプレッシャーをかけつつ、最終的には北朝鮮を壊滅させて中国を韓国もろとも葬り去ろうとしているアメリカの腹黒い企みなのではないかと思う。

 思えば奴らはイラクを潰して石油取引の世界からユーロを退場させて、シリアから東欧を経由して欧州に貧民風船爆弾を撒き散らさせている悪党なのだからこのくらいは考えそうなものだと思う。

日本人らしいチームのあり方

 10年くらい前から日本人らしさとは何なのかというのをたまに考えている。

 若い時分にあてもなくヨーロッパをフラフラしていて、俺はこっちの食事や住まいや人には馴染めないなあ、日本人なんだなあ、でもじゃあ日本人って何なんだろうと思ったのがきっかけだった。奇しくも自分の以前の上司もたまにそんなことをいっていて、その上司は典型的なあとよろしくで仕事を途中でぶん投げて無茶振りして去っていって、たまに現れて自分の思った通りになってないとブチ切れていくようなともすればパワハラクソ野郎な訳ですが、バカであり、あまりにバカであるためにそれ程憎めないところもあるからあまり目の敵にしていなかったのだけれど、このときにバカはバカなりに考えて生きてるんだなあと妙に感心したり、共感したりした。

 そしてこの上司がチームでの仕事なんていうものはまるで考えてなくて、当時はR&Dの方にいたのだけれど、まるで営業とばかり仲良くしてて、営業のメッセンジャーボーイかお前、っていうかうちのチームって何なんだって思ってた。で、じゃあ、チームプレーが成り立ってる職場ってどういうのなんだろうと思って見渡してみると、何が正解かよくわからない。っていうか、みんな個人のパフォーマンスで課題を解決していく人たちが数十人から入るようにしか見えなかった訳です。

 特に私の同僚なぞは自己顕示欲と上昇志向の強い長州の人間だったからとてもやりづらく、チームで仕事なんて雰囲気ではなく、上司は上司でみんなで協力してやれって言うだけで、言うだけならガキでもできるわ、って言うかお前がそもそも周りの人間と協力してやれ、って言うか、周りの人間に協力してもらえるような円満な人格を形成しろ、もう定年前だから無理だけどなという体たらくだった。ちなみにこの上司もまたパワハラクソ野郎であり、目の前に刃物があれば10回くらいはソフトに刺していたと思う。会社に刃物がなくてよかったと思う。

 そういう一方で、割とヨーロッパの方の人たちというのはみんなで協力してやるというのが得意というか、組織の管理のあり方というのは彼らが考えたものなわけで、じゃあ何でうちの職場でそれが機能していないのだろうと思った。

 

 それはそれとして、攻殻機動隊の実写が出るのだけれど、いつまであれでみんな金を稼ごうとしているのかとも思うけど、試写会の評判は悪くない。というのはまた別の話で、

我々の間にはチームプレーなどという都合のいい言い訳は存在せん。

あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ。

     --- 荒巻公安9課長 SAC 第5話より ---

という名言があって、これを聞いたときああなるほどstand alone complexだなと思って、そこからSAC2の個別の11人にというのはまた別の話で、割と日本人の組織というのはこれが多いなあと思って、当意即妙という感じであった。自分の周りだけかもしれないけど、割と個人個人の能力は高いけど、それを生かして大きな成果を挙げることにはみんな頓着がない。

 これは以前から感じていた、日本の昔からやっているスポーツは相撲とか、剣道とかいう個人でやるものが多く、サッカーみたいな団体でやる競技が強くない。やっぱり日本人は組織になると実は強くないのではないかと何となく思っていたし、実は今も思っている。ではなぜ日本人は組織で戦うのが得意だと感じているかというと、それはまた別の話で、それはただの錯覚であるということと、実は雑兵がまとまって戦う戦いは滅法強いというか、個別個別の戦場では強いということなんだと思っている。

 そういうことで、日本人の特性は何かと考えると、みんながそう思ってないだろうところを挙げると以下の通りである。

  • 割と集団行動が苦手。組織で動くのが得意に見えるのは、同調圧力があるように錯覚しているからみんなで同じことをしようとするからそう見えるだけで、組織だった動きは得意ではない。というか、そんなものは存在しない。
  • 情報や規則をちゃんとまとめて共有したり、その通りに運用するという考えがあまりない。日本人がマニュアル通りの対応しかしないというけど、日本のマニュアルとアメリカのマニュアルではアメリカのマニュアルは日本のマニュアルの数倍の厚さがある。ただ、それを運用する人の資質は日本の方が高いので、なんだかんだ運用でカバー。
  • 割とみんな荒っぽい。和を以って貴しとしないと統治できないレベル。昭和の終わりまで学校では体罰がまかり通っていたし、元寇のモンゴル勢は日本人の夜襲と肝を冷やしたり、戦国時代に東南アジアに散らばった日本人は待遇が悪かったりすると刃向かうから気をつけろとか言われてる記録があるらしい。

こういった人たちでみんなで仕事をしていくときにどういうやり方がいいかというと、やはり荒巻課長のセリフ通りな訳で、実は日本の会社で組織だった動きなんていうのは考えるだけナンセンスで、いっそ思い切って物凄く属人的なマネジメントをして数人に一人いる頭抜けて出来るやつに大幅に権限移譲をさせてやる方が効率がいいんじゃないかと考えている。実はそういう連中が伸び伸びと言いたいこと言って、やりたいことできるようにすることこそ上司の仕事で、チームのメンバーで互いに協力するなんていうことをする必要はないように感じる今日この頃です。

就職活動について

 そろそろ人を取る立場になってきたので、中の人の立場からの就職活動について書いておこうと思う。

 

 まず、個人的にこれはするべきというか、会社を選ぶときの指針になりそうなもの。

  1. 会社の売り上げは大きければ大きいほどいい。入社してから大きな仕事ができる。大きな仕事ができるということは裁量が大きいということで、取りも直さずクビになりにくく、裁量が小さいことによるストレスが少ないことを意味する。
  2. 会社の事業所や営業所が自分が行ってもいいと思うところにあるか。例えば海外勤務は嫌なのに、赴任先が海外ばかりというのは意味がない。
  3. 給料は高ければ高いほどいい。収入が増えると気づくけど、給料が高いことによる控除とか、補助が結構大きい。だから給料は高ければ高いほどお得。
  4. その会社に入って中の上くらいに行けそうか?下の方だと希望した配属先に行けないし、困ったときに身売りされるような事業部に飛ばされてしまい、その後の人生計画が大きく狂う。
  5. 沿革、社長のお言葉、会社のホームページを見るとしっかりした会社かどうかはなんとなくわかります。製品とか、リクルート情報とか、そんなの見る必要ないです。売り上げ、社員数、所在地、沿革、社長の写真とコメントを見てからでいい。
  6. やりたいこととか、志望する業界なんて上の4項目を満たした会社をリストアップして行けば自ずと決まっていくと思う。会社に入ってする仕事なんて入社前にはわからないんだから人事を目くらましできるくらいに話せればおk。

 

 次に、採用する側として、採用される側と齟齬がありそうな点について。

  1. 前提として、今はどこの会社も本気で人が足りないので、一人でも新しい人に来てほしいと思っていると思います。ただ、ジョブマッチングが非常に効率が悪いように感じます。
  2. 新卒採用と、中途採用は似て非なるものです。中途採用は欧米での就職活動に似ているかもしれないです。新卒採用は、まあ大学の自己推薦入試みたいなもんです。つまりどういうことかというと、目立ったもん勝ちです。目立ち方は色々なので工夫したらいいと思います。
  3. 人を採用するときに、「落とす」という作業はしていません。ただただ、「選んでいく」という作業があるだけです。だから、「落ちた」わけではなくて、「選ばれなかった」訳です。同時にあなたが応募しなかった会社はあなたに「選ばれなかった」ということです。どのように選ぶかというと、セミナーに来てるとか、説明会で質問したとか、人事に個別に問い合わせしたとか、そういうので見ているようです。ちなみに、此の期に及んでも「選ぶ」とは大人の事情で口が裂けても言えないみたいです。
  4. 中の人、つまり、人事の人たちはリクルートとか、そういう会社に採用についてのコンサルティングをしてもらってて、彼らからノウハウを買ったり、採用についてのコンテンツを作ってもらったり、はたまたリクルータの研修を外注したりしています。即ち、採用する側もリクルートとかの就職活動に関する文脈の範疇で動いています。どういうことかというと、奴らは発展途上国の紛争当事国同士に武器を提供する死の商人のようなものだということです。会社の人事は真面目なので、その文脈の中で採用活動に当たります。まあその方が結果効率良く人が取れるということなのだと思います。
  5. エントリーシート、筆記試験、一次面接、二次面接がありますが、一次面接は入社後の上司とか先輩、二次面接は重役と面接になる訳ですが、一次を突破すればほぼ採用です。
  6. 理系の人は絶対に学校推薦を使った方がいいです。
  7. 文系の人は自分探し頑張ってください。でも自己分析なんてしてもやっぱり湯鬱な気分になるだけなので、自分がやりたいととか、なりたいことなんて気にしなくてもいいと思います。自分で言ってもいい会社を選んでいって、それに合わせて志望動機を考えたらいいと思います。
  8. 上記の中途採用と関係しますが、とりあえず新卒で大きい会社入って、そこでちょっとキャリアを積んで、業界とか職種のことがわかったら転職するというのは割とありだと思います。中途採用は学歴、職務履歴で評価されるので、割と欧米型の採用に近いように感じます。それがフィットするという人は最初の数年は日本のクソ雇用環境に耐えて新卒でどっかの会社入ったらいいと思います。