就職活動について

 そろそろ人を取る立場になってきたので、中の人の立場からの就職活動について書いておこうと思う。

 

 まず、個人的にこれはするべきというか、会社を選ぶときの指針になりそうなもの。

  1. 会社の売り上げは大きければ大きいほどいい。入社してから大きな仕事ができる。大きな仕事ができるということは裁量が大きいということで、取りも直さずクビになりにくく、裁量が小さいことによるストレスが少ないことを意味する。
  2. 会社の事業所や営業所が自分が行ってもいいと思うところにあるか。例えば海外勤務は嫌なのに、赴任先が海外ばかりというのは意味がない。
  3. 給料は高ければ高いほどいい。収入が増えると気づくけど、給料が高いことによる控除とか、補助が結構大きい。だから給料は高ければ高いほどお得。
  4. その会社に入って中の上くらいに行けそうか?下の方だと希望した配属先に行けないし、困ったときに身売りされるような事業部に飛ばされてしまい、その後の人生計画が大きく狂う。
  5. 沿革、社長のお言葉、会社のホームページを見るとしっかりした会社かどうかはなんとなくわかります。製品とか、リクルート情報とか、そんなの見る必要ないです。売り上げ、社員数、所在地、沿革、社長の写真とコメントを見てからでいい。
  6. やりたいこととか、志望する業界なんて上の4項目を満たした会社をリストアップして行けば自ずと決まっていくと思う。会社に入ってする仕事なんて入社前にはわからないんだから人事を目くらましできるくらいに話せればおk。

 

 次に、採用する側として、採用される側と齟齬がありそうな点について。

  1. 前提として、今はどこの会社も本気で人が足りないので、一人でも新しい人に来てほしいと思っていると思います。ただ、ジョブマッチングが非常に効率が悪いように感じます。
  2. 新卒採用と、中途採用は似て非なるものです。中途採用は欧米での就職活動に似ているかもしれないです。新卒採用は、まあ大学の自己推薦入試みたいなもんです。つまりどういうことかというと、目立ったもん勝ちです。目立ち方は色々なので工夫したらいいと思います。
  3. 人を採用するときに、「落とす」という作業はしていません。ただただ、「選んでいく」という作業があるだけです。だから、「落ちた」わけではなくて、「選ばれなかった」訳です。同時にあなたが応募しなかった会社はあなたに「選ばれなかった」ということです。どのように選ぶかというと、セミナーに来てるとか、説明会で質問したとか、人事に個別に問い合わせしたとか、そういうので見ているようです。ちなみに、此の期に及んでも「選ぶ」とは大人の事情で口が裂けても言えないみたいです。
  4. 中の人、つまり、人事の人たちはリクルートとか、そういう会社に採用についてのコンサルティングをしてもらってて、彼らからノウハウを買ったり、採用についてのコンテンツを作ってもらったり、はたまたリクルータの研修を外注したりしています。即ち、採用する側もリクルートとかの就職活動に関する文脈の範疇で動いています。どういうことかというと、奴らは発展途上国の紛争当事国同士に武器を提供する死の商人のようなものだということです。会社の人事は真面目なので、その文脈の中で採用活動に当たります。まあその方が結果効率良く人が取れるということなのだと思います。
  5. エントリーシート、筆記試験、一次面接、二次面接がありますが、一次面接は入社後の上司とか先輩、二次面接は重役と面接になる訳ですが、一次を突破すればほぼ採用です。
  6. 理系の人は絶対に学校推薦を使った方がいいです。
  7. 文系の人は自分探し頑張ってください。でも自己分析なんてしてもやっぱり湯鬱な気分になるだけなので、自分がやりたいととか、なりたいことなんて気にしなくてもいいと思います。自分で言ってもいい会社を選んでいって、それに合わせて志望動機を考えたらいいと思います。
  8. 上記の中途採用と関係しますが、とりあえず新卒で大きい会社入って、そこでちょっとキャリアを積んで、業界とか職種のことがわかったら転職するというのは割とありだと思います。中途採用は学歴、職務履歴で評価されるので、割と欧米型の採用に近いように感じます。それがフィットするという人は最初の数年は日本のクソ雇用環境に耐えて新卒でどっかの会社入ったらいいと思います。