特定秘密保護法案と日本の国防のあり方

スパイ天国

 特定秘密保護法というのが採決されたようですが、福田元首相が日本の機密情報は漏れまくるといっています。

本文です

機密、かくも漏れるものか…福田元首相が経験談

福田氏は自らの経験を引き合いに「私も官房長官をした時以来、日本の機密情報はかくも漏れるものかと身をもって体験してきた」と立法の必要性を強調した上で、「そういう面ではとてもいい法律だが、これから相当運用を気をつけないといけない」と指摘した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131207-OYT1T01359.htm 

 総理大臣だった方の発言なので、まあ割とそうだったのでしょう。これって要するにスパイ天国だったということな訳です。昔から言われているけれど、このポジションからだと中々味わい深いものがあります。

秘密保持協定と秘密の保持の仕方

 一方で、会社同士の付き合いで、秘密で事を進めたいときには、NDA(Non-disclosure agreement、秘密保持協定)を結ぶことが多々あります。というか、日本国内であれば、これは秘密でで終わることも、欧米の会社とではNDAを結ばないと具体的なディスカッションをしないとか、割とある。というか、会社同士でも秘密にしたいことがあるのに況や国同士の付き合いでそんなことがない訳がない訳です。

 そういったときに、NDAを結んだときに、果たして相手側が秘密を本当に守ってくれるというのをどのように保証するのかが問題になります。上記の福田元首相の発言からもわかるように、日本との付き合いではこれ秘密でと言った所で、漏れるような体制だった訳です。

秘密の共有と日米同盟

 そのような相手と秘密情報を共有できるか、と言われれば、それは無理な話です。秘密と言ってもどこからか秘密が漏れるとなると、秘密情報は日本には教えられないとなります。そういう背景があった上での特定秘密保護法な訳です。

 では何を対象にするかというと、国民の知る権利を侵害してでも守るべきことということで、戦争関係と、銭金の関係なのではないかなあと勝手に想像しています。では誰と共有するつもりかというと、誰とでもいい訳ですが、主に嘗て西側と言われていた国々とではないかということは容易に想像がつきます。

 では、何故この期に及んでこんな法律が出来たというと、それは日本と同盟諸国が共有しなければならない秘密が出てくる可能性があるからな訳です。どのような秘密化というと、一番ホットなのは対中関係と、日米同盟の再構築と言った所ではないでしょうか。どちらがくるか、両方来るのかはわかりませんが、いずれ日本(と同盟国)と中国の間で何かがあるか、日本の再軍備が行われ、米軍はグアムまで前線を下げるか、或は、フィリピンまで駒を進めるかといった所ではないかと思います。